劇団 鬼に金棒!VOL.1 『百貨』
1998年1月16日(金)〜18(日)
神楽坂die-pratze
作・演出:黒沼佰見
音楽・音響:鈴木隆一
照明:大村佳世子
舞台監督:野木もえぎ
出演:西邑武人/吉田文彦/横山洋/山口真/遠藤綾子/坂中幸一郎/黒沼佰見
ある地方都市の百貨店前。そこに現れたのはテーブルと椅子を持った一組の夫婦(西邑・吉田)。彼らはそこで結婚記念パーティーを開こうとしていた。そして、亀を買おうと待ち合わせした男(横山)、そして、その町の役人(山口)は膝が曲がらない。さらに、デパートに来た一組の若い男女(坂中・遠藤)は時計をなくす。しかし、デパートは一日中開かない。彼らは夫婦のパーティーに参加するのだった。そうして、一日は過ぎ去り、一人の被害者を生み、深夜に開いたシャッターの中に彼らは吸い込まれるように去って行ったのだった…。
資本主義社会と流行の問題を取り上げた問題作。
劇場を見学に来た際の横山洋(左)・西邑武人(右)
『百貨』の舞台写真はどこかにいってしまって見つかりません。
この作品が初めて舞台化された戯曲。何しろ、長さとか、装置にかかる費用だとか、あまりわからなかったものだから、とにかくガムシャラだった。ガムシャラって、すごいな。まあ、そんなことはいいとして、演出も演出とて、初めてのこと。役者を集めるのにも一苦労も二苦労もした。特に主役の女1はなかなか見つからず、結局、男・吉田文彦が自らの志願で演じることとなった。でも、やっぱり女優でやりたかったな。とにかく、舞台化するにあたって何度も書き直し、苦労したことしか覚えてない。アンケートには「わからなかった」という言葉が多く見られた。素晴らしいことだ。