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2007-02

稽古70日目

●今回の舞台は今までの中でも確かに最も「劇」になろうとする力を持っているのは、明らかだ。
 何しろ下敷きに「物語中の物語」であるところの「神話」があるからだが、見学者では「神話」を物語として、「劇的」な視点で捉えようということはあまりない。

●「神話」をいかに「知恵」として、捉え直すことができるかだ。「神話」は特に「日本神話」はもちろん当時の諸外国(まあ、主に中国とかだけど)に向けてのメッセージでしかなかったという説もあるが、基本的にはもうデタラメである。
 だけど、いわゆる破綻のない綺麗な「物語」とは異なり、デタラメな状態でしか言い表せないものを何とか表そうとしている。ここが面白い。
●劇は劇になろうとする。そこへの疑いを共有することはなかなか難しい。
 とはいえ、わたしもそこまで達観できないので、劇的な部分も今回はしっかりと見せられればそれはそれでいいのだとも思う。そこにしっかりとした疑いの眼差しを持って、それができればいい。

稽古69日目

●日曜日の通しの駄目出し。
 簡単な駄目だしと残り一週間をかけてよりベターなものにするために課題を増やしていく。で、頭から順番に小返し。

●まだまだ時間はある。いろんな意味で楽しめるような舞台にしたいし、お客さんにも俳優にも記憶に残るような舞台にしててもらいたい。
●あとは繰り返しながら、どんどん全体の質を高めていこう。もう二月も終わる。

最後の休み

●今日は稽古のない最後の日。あとは本番まで突っ走るのみ。
●にわかに稽古場日記のほうも賑わってきたので、わたしも負けじと写真を遅れて追加したり。
 そんなことを昨晩からしていたら、眠れなくなった。仕事の都合で朝6時半には起きなければならないのだけれど、一向に眠れない。布団の中でただただぼんやりと考え事をしていたら、目覚ましが鳴る。
●車の運転しながらもあまりに集中できないので、このまま眠れるならどうなってもいいかと思いもしたが、この芝居を終わらせるまでは何とか生き延びなければならない。
 東京への帰りの電車の中で小一時間ほど熟睡。それですっきりした。たぶん、イビキをかいていたと思う。上尾近辺で一瞬意識を取り戻したが、大宮辺りでは意識がなかったから。
●そうだ、まだ準備しなければならないことがある。
 チケットも絶賛発売中。お買い求めのお忘れなきよう。当日券になっちゃうと700円も高くなるので。予約を入れておくだけで前売り価格で見られます。

稽古68日目/全通し4回目

●さて、今日も昼稽古。
 前回公演から茗荷谷の小学校視聴覚室及び体育館を使用してきたが、これで最後。個人的にはやや感慨深いものがある。ワークショップもずっとここだったからな。
 二年間の稽古場とお別れ。
●昼は抜き稽古。さらに後半のシーンを続けて。どうしても部分的には大きく壊して立て直す作業も。それでまただいぶ変化が付く。

●夜は体育館に移動して、実寸大での最後の通し。あとは劇場に入るまで実寸大ではできない。
●通しの目標完成度は105%というよくわからない%を設定したが、うん、いくつかのハプニングはあったものの、それでももうわたしの手を離れるときが来たという感じがする。
 もちろん、細かい駄目出しはまだあるが、それは注意して繰り返せば直せる範囲のものだ。
 そんな状況で本番まであと10日。気を抜けば、また完成度は落ちる。もちろん気は抜けないが、今の調子で続けていけば確実にわたしの予想を超える作品になるはずだ。
●ただ、今日の通しはビデオを計4台で撮影していたが(うち見学者の用意したのは2台)、この2台がまともに撮れていなくて残念なことになっている。

稽古67日目/昼・夜稽古

●昼は鳥チームの集合。いつも自主稽古をしてくれたりして鳥チームの場面は少しずつ、確実にできあがっていき、さらに精度を増していく。かなり大変なことになっている。
 今までの見学者では見られなかった動きの数々。そしてスピード。本番では4分くらいのそのシーンのためにみんな頑張っている。

●夜は渋谷から移動して茗荷谷へ。
 落ちてはいけないところ、落としてはいけないところがまた落ちてしまう。それは通してみたときに少しずつずれてしまう。この問題をどうしたらいいか。繰り返すしかない。
●終わった後、数名の役者といつものファミレスへ。
 技術的な問題は教えられない。それぞれの方法でアプローチしつつ、全体のレベルを上げられるようにするにはどうしたらいいのだろうか。また別のアプローチが必要だ。そのことを考える。

稽古66日目/今週準備は整わせる

●今日の稽古は茗荷谷の小学校。写真は稽古場日記の方で。
 核心部分の第一歩へ。いろんな方法を試してみるしかない。とりあえず持ち玉は全部役者に投げてみよう。それに答えるための準備はもうできつつある。

●そういえば、先週の日曜日の通し稽古をDVDに焼いていた。5枚。昨日2枚渡していたので、今日3枚、杉田さん、菊地さん、長瀬さんに渡す。
 一枚は自宅のPSXの中にはいっていたことに気付いたのは、帰宅後のことだ。
 それで誰に空のDVDを渡したのだろうと思っていると菊地さんから倉光にメールが…。ごめんなさい。

稽古65日目/新規参入

●稽古前に秋葉原で重要な小道具である「カメラ」を購入。ミノルタ製のフイルムカメラである。
 手巻きのそれなりに味のあるカメラなのでまた一人出演者が増えたような気分である。

●で、実際に一人増えたのだった。佐糖さんが今日から稽古に参加。そのシーンがちょうど昨日できなかったシーンとかぶるので、今日はその辺りを中心に。
 非常に助かるのは佐糖さんが既に台詞を完全に入れてきてくれたということだ。
 これで確実に大丈夫。
●もちろん、作品全体を深めていくためにできることはまだまだあるのではないか。
●それから、小道具はカメラだけではない。まだ準備しなければならないものがたくさんあった。一つずつ確実に増やしていこう。 
 今までは稽古が好きでしょうがなかったのだが、日本に帰ってきてからの公演は、稽古も楽しいが何より本番が楽しみである。それはお客さんに早く見てもらいたいという気持ちが強くなっているからかもしれない。まあ、五年ぶりの新作だからなおさらなのだが、今回はまたそういう意味でも前回を越える楽しみ度がある。
 あと二週間でこのメンバーともお別れ。今、苦しいかもしれないけど、あともう少し。

稽古64日目/何もかもなくしてみればいいんだよ

●何もかもなくしてみればいいんだと太田さんの声が聞こえてきたのだった。

●風邪で欠席の藤田さんの場面は代役で軽く流して、とにかく順番に駄目出し箇所を修正していく。
 そのなかで気になる問題を考える際の基準は、「何もかもなくしてみる」。
 十牛図のあの八番目の絵にあたる位置。ここの絵がわりとわかりやすい。
●ちょっと遅くなったけど、DMの準備も。
 明日から順次発送します。

稽古63日目/お知らせ

●特設サイトではもうすでに告知したのですが、運転手役には降板していただきました。わたしもひそかに代役としての準備を進めていましたが、ついに代役も決定しました。佐糖勇樹さんです。(ちなみに誤字ではありません)
●今回の出演者の菊地さんや筒井さんのご紹介で、早速稽古後23時に池袋でお会いして、即決させていただきました。
 佐糖さん自身も時間もないので、どんどん駄目出ししてくださいと頼もしい限りの発言。必ずやいい舞台になると確信した。
●で、時間は戻るけど、稽古。
 駄目出しを一通りしてから、細かい返しを繰り返す。
 ちょっと気になることがあるので、それをまとめる。もうあと二週間だけど、二週間もある。まだできることがある。

もう一度よく見てみる

●慌ただしい一日だった。
 群馬での慌ただしさを終え、東京に戻ったのはまだよるの7時だったからよかったものの、移動の電車の中で、実家に置きっぱなしになっていた岩松了氏のエッセイ集『食卓で会いましょう』を読み返す。
 かなり刺激的な文章の数々だ。発売当時のこの本に、どれだけ勇気づけられたか。そして、どれだけ学んだか。

●で、撮影しておいた昨日の通しの映像をまたじっくりと見る。何度も。繰り返し見る。
 そうか。確かに80%だった。全体の出来は。しかし、同じ80%なのか。それは確実にまた別の次元の80%なのだ。それがわかる。
 見ることに集中できていれば、(つまり代役として立たなければ)もっともそれがその場で感じられたかもしれないが、映像を通じてもそれがわかる。
●何か動き出そうとしている感じがある。それぞれが模索を重ねている。その模索の上に完成がある。最初からどこかに正解があってたまるか。
 あくまでも、その役者の今ここにある身体が、今この場所にあって許せるか、この時間の中にあって許せるかということだ。そうやってみてみたら、あるいは60%なのかもしれない。ただ、模索している。うごめいている。止まっていれば、それもまたわかる。
 この一週間でどれだけそれをどれだけもっと大きなうごめく塊にできるだろうか。
 その先に次の通しがある。

稽古62日目/全通し3回目

●今日は予定通り体育館で通し稽古。

●一人、諸事情があって稽古に来ていないので、わたしが代役で。そのために台詞を覚えていく。まあ、全体数から考えたら非常に少ない出番なので、それほど苦ではないのだが、やはり全体が見られなくなるのが残念だ。
 それも完璧に入っていなかったので、迷惑をかけてしまった。すぐに代役で入れるようにしておけるように心を入れ直す。
 それを差し引いても、80%だった。それはみんなが感じていることだったかもしれない。
 前回60%だったところが80%まであがったり、90%だったたところが70%に落ちたりして、まだムラがある。
●通しが終わって、すぐに群馬へ。
 一人電車のなかで台詞を入れながら、今日の全体のことに思いを馳せる。
 うーん、通し前にやはり全体に一言かけるべきだった。自分のことで精一杯だったな。みんな、手を抜いたつもりはないのはわかる。だが、集中力が切れてしまうと、それが癖になってしまうのが一番良くない。

稽古61日目

●今日の稽古はよかった。整理すればいい問題はある程度書き出したので、それをできるところから潰していく。テンポ良く進めないと何しろ終わらない。

●特に気になっていた場面やまだ掘り起こせば何かが出てくるのではないかという掘り起こしも少しできた。
 それもみんないい集中力で、稽古をじっと見守っている。残り僅かの稽古期間だが、まだまだできると確信した。まだできる場面は、もっと掘り起こせるはずだ。
 稽古終了後、いろいろ話をする。軽い微熱と寒気がするが、まだ病院でもらった薬がのこっていたので、それを飲んでしのぐ。
●とにかく、明日は通し稽古3回目。実寸の体育館での通し稽古だ。

稽古60日目

●そうか、24回のワークショップと60回の稽古で、およそ84回。100日稽古までもう残り2週間ちょっとだった。
 つまり、それで稽古も終わるということだ。ということは本番も目の前に来ている。

●今日の稽古では、演出とことごとく意見が割れる。
 役者のみんなには迷惑をかけてしまった。まだまだやらなければならないことがあるなかで、間違った方向に進んでいくのを黙ってみているわけにはいかない。
 まだやっていないことがあるのではないか。やるべきことが他にあるのではないか。そういう思いが常にどこかにある。
 それも整理すれば済む問題とそうではない問題がある。
●とはいえ、焦ってもしょうがない。
 結局、できることを一つずつしかできない。

稽古59日目

●体調は少し回復して、出社。
 しかし、まだ本調子ではない。というか、薬を飲むとどうしたって眠くなるのだ。そして、声を出さずに椅子にもたれかかったまま、水を大量に飲むようにお医者から言われているので、そのような状態で黙々と作業。

●で、今日は演出の考えてきた新たなプランを試してみる。
 みんな戸惑いもあるかもしれないが、ある程度目的が共有されているので、とりあえずやってみることにも協力的だ。
 そして、ある種の方向性はこれで開けるかもしれないという予感はある。「存在」という演出的なテーマにまた一歩少しだけ近づいたようにも思う。
 植田正治氏の写真のように、すでに虚構(フィクション)を前提とした立ち方が可能になるかもしれない。
■そろそろパンフレットやらアンケートやらも準備していかなければならない中、次の構想が少しずつ出てくる。それは舞台になるか、映像になるか、あるいは文字だけになるかそれははっきりとわからないが、とにかく次の活動の指針が見えてくる。30代はもっと攻めの姿勢で取り組もう。

稽古57日目/反省

●もっとできたなあ、稽古。

●もっと反復しなければ駄目だ。立ち止まっている時間はない。いや、立ち止まる必要はあるのだけれど、今はまだその時ではない。もっと深めていける。まだそのための時間がある。
 仮のままで決定している場面を、掘り起こす。基礎から変える。掘り起こす。
●喘息の一歩手前の状態だが、稽古の期間はそんなことも一切忘れてしまうから不思議だ。まだできる。もっと深く降りられる。各シーンによってその掘る方向性、方法は異なるが、それでもまだまだできるはずだ。

稽古58日目

●今まで飲んでいないような薬を大量に飲んだせいか、非常によく眠れる。しかも、熟睡。
 しかし、それでも動けない。
●会社からは電話があったり、メールがあったり、いろいろなのだが、それもすべて自宅で対応することにして、会社はお休みさせてもらった。

●また昼を食べた後薬を飲んで、眠る。夕方4時くらいからようやく身体が動き出す。
●今日は体育館という広さの中で、距離感の確認をもう一度。だいぶその大きさには慣れてきたようにも思われる。しかし、稽古中、雨が降ると互いに声が聞こえなくなる。
 もっと何か別のアプローチがで来るのではないか。今までの方法にこだわる必要もない。まだ綺麗にまとめる必要もない。もっといろんな声を聴いたほうがいいのかもしれない。

病院

●ものすごく久しぶりに病院に行った。
 歯医者を覗けば、何年ぶりだろう。自分から滅多に病院には行かないのだが、ってあんまり威張っていうことではないとは思うものの、とにかく久しぶりだ。21の頃に気管支炎になったとき以来だろうか。
●そうだった。わたしはその頃から気管支がどうも駄目だった。
 単なる風邪だろうと思ったものの、すぐにでも治しておいたほうがいいだろうと思い、病院に行ったわけだが、アレルギー性鼻炎(なんに対するものかは血液検査の結果待ち)、さらに喉にくる風邪、気管支炎とあらゆるところが炎症を起こしているらしい。
 どうりで咳が止まらないはずだ。レントゲンや血液検査もやってもらい、5種類の薬をもらった。
 「その身体で咳をしてたら、身体が持たないでしょう」と5回くらい言われた。あと寝ているときに口で呼吸をしているから、寝ている間に水分が1〜2kg分くらい蒸発しているらしい。それでさらに炎症は加速するといった悪循環だそうだ。それでとにかく水を飲むように言われ、大量に摂取する。
●うーん、そうだったのか。
 猫アレルギーだったらどうしよう。ハウスダストも原因としてはありそうだが、最も疑わしきは、杉などの花粉。大連では何しろ調子が良かったのだ。猫がいても、多少部屋の掃除をしなくても。

祝日ではなく

  • 2007-02-12 (月)
  • TV

●今週も群馬の朝からスタート。昨日まで
 夕方に戻ってきたが、まだ体調が優れない。そんななか、会社で社員のために予約したマンスリーレオパレスのネットの価格表示に振り回される。
 だって、申し込み画面から進むにしたがって値段は上がっていくし、その上、オプションだと思った保険などの項目が必須になって、支払い後もさらに請求されたりして、腹立たしくなり、大人げないことにクレーマーっぽくなってしまった。
 まあ、その後、冷静に「でも、表示の仕方が絶対におかしいですよ」と忠告しておく。

●テレビ朝日の『テスト・ザ・ネイション』人間関係力テストをリアルタイムで。
 妻と全く同じ点数で平均的。103。心の安定性がまったくない。今はそうだろうなあ。本番が近づいているだけに。だけど、そんなときだからこそ、もっと落ち着かなければならないのだ。
●そのあと、昼にWOWOWで放映されていた三谷幸喜・作/演出、東京ボードヴィルショーの『エキストラ』が録画してあったので、それを夜、観る。出演人数が多いこともあるが、ここ最近の三谷さんの舞台はやや大味に感じる。

稽古56日目/またもやある決断

●今日は昨日の晩から通しをビデオで見返して、駄目だしをまとめ続ける。一晩寝て、また起きてからビデオでもう一度。

●稽古ではその駄目出しを片っ端から話していって、それで抜き稽古のようなかたちになる。
 それから今日は体育館なので(その様子は稽古場日記の写真で見られます)普段ではできない広さを必要とする場面などを中心に。
●まあ、どうしても通しのあとの稽古というのは段取りが中心になってしまうものだ。何しろ段取りができなければ、基礎のない工事と同じになってしまうわけだから、大事なのだけれど。
●ここに来て、またある決断をしなければならなくなった。
●対処は早い方がいい。それに今回は、前回に比べれば、まだかなりの軽傷だ。

●風邪が起きたときにはだいぶ治ったように感じられたのだけれど、夕方からまたちょっとずつ頭がぼーっとしてくる。早く治さなきゃなあ。明日は稽古も休みなので、しっかり身体を休めよう。
 もちろん、考えなければならないことは山ほどあるのだけれど。

稽古55日目/全通し2回目

●昨日のうちに伝言で役者には「台詞を覚えるよう」に伝えてもらっていた。
 そんなわけで、満を持しての通し稽古。2回目。台本が書き直されたラストについては昨日の稽古でだいぶ固められたそうなので、あとはこのフィクションの世界を支える集中力があれば、とりあえず目標とする80%は越えられるのではないかと期待する。

●台詞を覚えてもらうのも、まあ、早い方がいいに越したことはないというのももちろんあるが、覚えてからすぐは結局、まだ身体には落とし込めないからだ。それが本番直前に入ってからでは、本番が見せられない。
●さらに、今日は照明の木藤さんと音楽・音響の渡辺さんもいらしていただいて、プランを立てていただくためにもこの通しはある。
 ラストはいろいろあって、まだ40%くらいだが、その原因もはっきりとしているので、たいした問題ではない。それよりもっと埋めるべき問題、削がなければならないところなど、精度を上げるべきところに時間を費やさなければ。
●ただ、どうしても許せない問題があって、それだけは強く注意する。
●夜は、スタッフさんと打合せ。
 いろんなアイデアを出してもらったりして、そういう感覚が非常に楽しい。

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