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働くことに疲れたら

●内田樹(たつる)氏の言葉は非常にわかりやすく届いてくる。
 『疲れすぎて眠れぬ夜のために』のなかの「働くことに疲れたら」の章は、今、まさに読み応えのある内容だった。
●レイバーとビジネスの違いを説明し、ビジネスの面白さはお金儲けではなく、何か新しいことをするとその結果がすぐに出る、その「反応の速さ」にあるのだと説く。だからこそ、自分の取れる「責任」と「リスク」は次第に大きくなることで、その反応に対する手応えをさらに大きく実感できることが、つまり上に立つということではないか。
 レイバーとは、やることが決まっていてマニュアルの中で、ただこなしていくだけの仕事。リスクも責任もなく、仕事に対しては給料しかない。わたしのバイト時代はまさしく、レイバーだった。
 不祥事を起こした企業の社長や政治家、いじめを隠す学校の校長など、上に立つものが責任をできるかぎり、先延ばししようと別のところに非を探す。そんなところに未来はない。
●それを踏まえて、「勝ち組・負け組」などという「さもしい言葉」を使う世界ではなく、自分たちが作ったものに対して、正当な対価を得ること、その上によろこびも合わせてもらえるかどうかという世界に自分たちがどうやって関わっていけるか、そういう社会、あるいはその手前にある会社をどうやって培っていけるか。
 そういう世界で、周りもやっているからと横しか見ないくだらない社会にわたしはまったく興味がない。相手にしている時間が無駄だ。


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